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前川國男が建築設計を手掛けた東京海上ビルディングの役員室のためにデザインされた応接セットです。
天童木工製の特注品、1974年のビル竣工時に納められた当時のオリジナル品になります。

東京オリンピックを翌年に控え高度経済成長期の真っ只中であった1963年、建築基準法による高さ制限(31m)が緩和され、都心部での超高層ビルの建設が可能となりました。東京海上火災保険社から本社ビルの建て替えの依頼を受けた前川氏は、30階建て(高さ127.768m)の超高層ビルを提案し66年に建築計画を東京都に申請するも翌年に却下。これをきっかけに皇居を見下ろすようなビルを無礼とする意見や皇居周辺における美観論争が巻き起こり、最終的に25階建て(高さ99.7m)にする計画変更申請が70年に受理され、東京海上ビルディングは1974年に竣工。前川氏のキャリアを代表する建築となりましたが、近年ビルの老朽化による建て替えが決定し、昨年10月より解体が始まっています。

こちらはその竣工当時に役員室フロアに納められた応接セットのうちのひとつで、前川氏の設計で天童木工社が特注製作した3人掛けソファです。この特徴的なアームレストの形状は1960年代のイタリアのソファによく見られたデザインで、イタリア製の家具を自邸でも愛用していた前川氏がそこから影響を受けたものと推測できます。また、東京・四谷のMIDビルにある前川建築設計事務所の前川氏の書斎でも、このソファの原型となったソファが今も使われています。天童木工社でもこのソファは製品化されておらず、東京海上ビルディングのためだけに製作された大変貴重な作品です。

やや後方に傾斜したコロンとしたフォルムに、アームレストとベースの成型は天童木工社の成形合板技術が使われており、自重での安定感もある非常に頑丈な作りです。ベースの先端も床から僅かに浮いたように見えるよう工夫されています。当時から48年間、天童木工社で生地の張替え等のメンテナンスを受けながら同ビル内で使われてきましたが、ビルの取り壊しに伴いそのうちの1人掛けソファ4脚、3人掛けソファ1台のみが竣工以来初めて放出されることになり、BUILDINGでお預かりして販売させていただけることになりました。

フレンチグレーカラーのファブリックは東レ・ウルトラスエード®で新しく張り替えましたので、新品同様の状態から気持ち良くお使いいただけます。前述の通り、天童木工社で定期的なメンテナンスを受けてきたため、構造的な不具合もなく実用的にお使いいただけます。当時合わせて特注製作されたコーヒーテーブルもセットでお付けいたします。

Designed by Kunio Maekawa
Made in Japan

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Reception Sofa for Tokio Marine Building / Tendo Mokko

w1930 d765 h800 sh380 mmSOLD

ヴィンテージ品のため、現状でのお渡しになります。状態に関しましてはお気軽にお問い合わせ下さい。